あなたに有利な点よりも、むしろ不利な点を詳しく説明する
相談者にとって不利な点をどのように説明するかで、法律相談における弁護士の良し悪しが、かなりわかります。
人は誰でも(あなたも私も)、自分に有利な点を過大評価し、不利な点を過小評価しがちです。
そのため、弁護士が相談者(あなた)に現状を正確に理解してもらうためには、相談者(あなた)にとって不利な点を詳しく説明することが、どうしても必要です。
ところが、不利な点を強調して説明すればするほど、普通は嫌われちゃいますよね。
まして、事件を受任したい弁護士としては、できれば有利な点のほうを強調しておきたいものです。
もう、おわかりですね。
相談者に正しい情報を提供することを第一に考えて、不利な点を詳しくきちんと説明する弁護士こそ、客観的に良いアドバイスを心がける弁護士であると言えるのです。
是非、「私の不利な点はどんなところですか?」と訊いてみてください。
でも、もし、どう考えてもあなたに不利な点のない事件だったら?
正しい答えは……
「一方に不利な点の全くない法律問題は、ありません。」
です。